長年の喫煙習慣によって発症するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が近年、日本人にも急増しており、国内の推定患者数は700万人とされています。主な症状は咳、痰、息切れ。長年の喫煙などにより肺が慢性的な炎症を起こし、気道が狭まったり酸素を取り込む肺胞が壊れたりします。
COPDに対しては、日本で認可を得ている薬剤は少ないのが現状です。アレルギー病ではないCOPDの治療薬の主流は、気道の周りにある筋肉を弛緩させることで、呼吸を助ける気管支拡張剤です。長時間作用型抗コリン薬「スピリーバ(日本ベーリンガーインゲルハイム/ファイザー)」がその代表です。また、吸入ステロイドに長時間作用型β2刺激薬のサルメテロールを配合した「アドエア(グラクソ・スミスクライン)」も今年に入って承認されました。
このほか日本では、複数のメーカーがCOPD薬の開発を進めています。例えば、アドエアと同種の配合剤であるアストラゼネカの「ST(シンビコート)」はフェーズVにあります。また、タナベ三菱製薬がステロイドとは別系統の抗炎症剤であるホスホジエステラーゼ4阻害剤「ロフルミラスト」の開発を進めています。